作品の閲覧

「800字文学館」

ゴルフとお金の話

川村 邦生

 ゴルフ料金が高いのは地価と関係が深い。周辺が宅地化したゴルフ場、例えば小金井ゴルフ、読売ゴルフ、宝塚ゴルフ、茨木ゴルフ等は、固定資産税が宅地並で、小金井の場合平成9、10、11年は3億4千万円、すこしずつ下がったが平成15年には2億3千万円を払っている。来場者が年間約3万人とすると、1人あたり約7600円を固定資産税として払うことになる。平日のゲスト料金が2万5千円、週末は3万5千円になる原因の一つだ。大都市周辺で住宅地に近いゴルフ場はどこも似たような状況だ。

 会員権相場とゴルフ場価格で嘘のような本当の話がある、と数年前外国のゲストとプレーをした友人から聞いた。
 外国人ゲストと会員権相場の話となった。「ここの会員となるには制限があるのか」と聞かれ、「入会審査があるが、その前に会員権を市場から購入する必要がある」「いくらか」に対し、「100万ドルでは買えない」と回答したところ、ゴルフ場そのものの価格と勘違いし、プレー権だと言っても話しがかみ合わずなかなか信じなかったと。市場で一番高額会員権は上記小金井で、ピーク時4億円以上したが現在は1億円以下まで低下している。

 東南アジアの某国で大名ゴルフをした時のことだ。
 スタート前に、ずらりと並んだ女の子達の中から好きな子を選べといわれた。キャディーさんを選ぶのだ、せっかくならかわいい子がいいなと14番さんを指名した。あと2名を選べと言われびっくりした。何をしてくれるのか、まさか私を担いでくれるはずはない。高級クラブで、ホステスさんを指名するような状況でもないが、7番さん、19番さんと選んだ。平均年齢18才のこの子達は何をしてくれたと思いますか。彼女らは、常に私のそばにいて傘をさしたり、椅子を出したり、汗を拭いたり、私の身の回りの世話をしてくれた。日本では考えられないオモテナシを受けた。ちなみにこの子達への支払額は、1人平均日本円相当で6百円だった。

作品の一覧へ戻る

作品の閲覧