本州四先端制覇
意を決して東北放浪の1人自動車旅に出た。宿泊地、宿などは一切決めず勝手気ままに決める旅だ。ただ1か所だけ決めた所はあった。本州最北端の大間崎だ。
3日目、いよいよ下北半島へ入った。野辺地から左に陸奥湾を見ながら走り恐山菩提寺に着く。ここは比叡山、高野山と並ぶ日本3大霊場である。イタコで知られたお寺だ。今では後継者不足で現役イタコは数少なくなってしまった。若者に人気が無い仕事に加えて人手不足もあり、残念だがこの伝統文化も消え去る運命だ。
大間崎に行く前に、本州最北地域尻屋崎に放牧されている寒立馬に会いに立ち寄る。都井岬放牧馬(岬馬)同様厳しい自然に立ち向かって生き抜いている姿がいい。
大間崎が近づいてきた。右に津軽海峡、はるか先に北海道の山並みを見ながら走り大間に到着だ。1本釣りのホンマグロを食するのも楽しみだが、大間崎は本州最北端、そこに立つのが主目的だ。
少し離れた沖合の島に、白黒ストライプ模様の特徴ある大間崎灯台が見え、その先に津軽海峡を隔て函館の山がかすんでいる。右左と捻れる限り首を回しても見えるのは海ばかり。水平線300度程の視界が可能な大間崎だ。諦めかけていた四先端完全制覇に感動はひとしおだ。
本州最先端は、宮古市とどか崎、下関市びしゃの鼻、串本町潮岬、そしてここ大間崎だ。大間崎を除く先端地は過去に踏破したが、1番の難所が残っていた。昨年大病を患い歩行にも苦労していたが、念願を果たしたい気が恐山菩提寺に届いたのだろう。
本州東西南北端は制覇したが本土4島に拡大すると、最東端は釧路市納沙布岬、最西端は佐世保市神崎岬、最南端は大隅市佐田岬そして最北端が宗谷市宗谷岬で、全個所未到達だ。
日本の領土にするとそれが全て変わる、南鳥島、エトロフ島などだ。それぞれ到達するのが大変難しい場所である為対象からはずす。
本土最先端は、北海道に2か所、九州に2か所だ。健康維持を図り制覇することを新たな目標にした。