ミスキャンパスの東西比較
掌編小説勉強会に『輝け! ミスキャンパス』という作品を書きました。内容は女子学生がミスキャンパスに応募しようと考えるまでの成長物語です。
書くに際して各大学のミスキャンパス状況を調べると、東西の大学で主催団体等に違いがあることが判りました。
関東での主催団体は部活として承認されている「広告研究会」が中心ですが、関西の関関同立は揃って大学の部活に属さない「ミスキャンパス実行委員会」が主催団体になっています。
この違いから、関東では学祭での部活イベントとして組み込まれ、どちらかというとお祭り要素が強くなっています。昨年は慶応大学広告研究会が不祥事件を起こし、部に解散命令が出されました。早大でも2003年に運営に品位を傷つける事態が発生し、それ以来ミスキャンパスは行われておりません。両校とも広告研究会の一部学生が考え違いをした結果と言えます。
関西では大学行事でこうした催しを行うことへの抵抗感があるようです。冊子には小さく「ミスキャンパスは学生有志によるイベントであり、大学とは一切関係ありません」との断わりが入っています。従って会場は学内ではなく、一般のホールで開催されています。なお、京都大学は開催されておりませんし、大阪大学では反対運動が起きています。
もう一つの違いは、コンテストテーマの有無です。関東にはありませんが、関西にはあります。そのテーマは美につながる女性の成長やチャレンジ意欲を促すものになっています。女性の美だけを対象とするミスキャンパスではないと主張しているようです。
さらに主催団体の男女構成比の違いです。関西は女性が中心で、女性の眼を意識しており、そのためか協賛会社も女性マーケットの会社が多くなっています。
早慶の事件を契機に、男子学生による運営には問題ありとの傾向が強まるのではないでしょうか。どうやら男の眼でミスキャンパスをはじめとしたミスコンテストを楽しむのは、時代錯誤のようです。