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「800字文学館」

外国人 観光客・留学生・労働者

清水 勝

 今年の外国人観光客は3200万人になるらしい。彼らは日本で何を感じ、どんな土産話を持って帰るか興味深い。

  • 中国には「政治に対し、自由な発言ができる」「食料は安全が第一」「品質は抜群だ」
  • 国には「学校で学んだ日本と実際の日本とは違う」「マナー・しつけが行き届いている」
  • その他の国には「安全・安心の国だ」「物乞いがいない」「町は清潔」「子供はみんな学校に行っている」「豊かな国だ」「日本人は勤勉」等々の土産話をして欲しいと思う。

 そんな日本に留学したい人もいるだろう。人手不足の日本で働きたい人もいる。現在、外国人留学生は27万人。外国人労働者は128万人。
 アジア系の留学生の多くはアルバイトをしている。法律では週28時間以内とされているが、実態は掛け持ちでアルバイトをし、勉学よりも出稼ぎ目的の偽装留学生が多いのだ。
 彼らは留学費用を借金して、日本で働くために留学しているのかもしれない。
 外国人労働者の受け入れを拡大する「改正出入国管理法」が今国会で成立した。四月からは外国人の単純労働にも門戸が開かれることになる。この背景には生産年齢人口の激減が見込まれるためである。
 今回の「特定技能」2号は在留期間が無制限に更新でき、家族の呼び寄せが認められる。
 1号より高度な試験に合格し、熟練した技能を要する業務が条件ではあるが、事実上、日本永住の道を開くものといえる。
 なお、不法在留外国人は6万7千人おり、今後も増加するのは間違いない。さらに外国人による犯罪も増加している。
 外国人を受け入れる基本は、子供の教育体制を確立することである。しっかりと日本語を話し、教育を受け、しつけや日本の歴史・文化を学ぶことだ。日本語を話さず、学校にも行かない外国人子弟が行くところは犯罪の道へと繋がっていく。
 今回の法律制定で良しとせず、グローバル化の中で、日本が外国人とどのように向き合うかの国会論争がなかったのは残念に思う。

注:日本の生産年齢人口(15歳~64歳)の推定
現在 7484万、12年後は6875万人、47年後は4529万人

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