女性よ、頑張れ
今度誕生した新内閣には女性が2人しか入っていない。世界各国を見渡しても極端に少ない。これは、世界の中で「当たり前」とは言えず、菅新首相の言うように、正さないといけないであろう。
日本の総人口はこのままいけば、2048年に1億を切り、40年後の2060年には8670万と現在の1億2千万の約4分の3になる予想である。総人口の減少により、国の勢いは衰えていかざるをえない。人口対策は二つ。少子化については国も地方も真剣に手を打っており成果も出つつある。しかし、もう一つの対策、女性の社会進出は、政府が音頭を取ってもなかなか進まない。
新閣僚に女性が少ないことに代表されるように、先進国の中における女性の社会への進出が、日本は格段に低い。例えば、国家公務員(※1)全体の女性の割合は20%程度、上級職での応募と採用は35%を超えて上昇中であるが、指定職(※2)についている割合は4%である。
国会議員については、衆参併せて703名中女性議員は97名で、13・8%。衆院だけで見ると10・2%である。これは、世界の一院制又は下院議会の女性議員比率と比べ、193カ国中165位、G7、G20では最下位である。閣僚の数が少なくなるはずである。
医師の男女の比率も、先進国の中では少ない。G7では、トップのイギリスが47%、6番目のアメリカが34%であり、日本は年々高まっているとはいえ21%にとどまっている。
前記の数字を見る限り、女性の頭脳が、日本では十分に生かされていないのは事実だ。
国に活力を与えるためには、諸外国と比べて温存されている女性の頭脳を活用するべきである。頭脳に男女の区別はない。優れた頭脳を良妻賢母だけに終わらせるのは社会の損失だ。それには、男どもの育児や家事に対する協力が不可欠なのは当然である。働き方改革も女性を中心にしたい。
菅首相、女性がもっと勉強しもっと働ける社会を、スピードアップして作ろうではありませんか。
※1 国家公務員女性比率・・米、英、仏、50%以上 独40%以上
※2 指定職・・局長、審議官など、民間でいえば取締役相当
なお、上場企業での女性取締役比率・・数日前の発表では、本年度目標10%に対して、7%。ただし、内部からの登用は1・2%
(令和2年9月21日)