UNIXから始まった
世界中の情報交換が自由に出来る、それはUNIXから始まった。それ以前のコンピュータはセンターに大型のIBM機があり、計算依頼者の順に処理が行われる閉じた系だった。もっと手軽に手元でコンピュータをとの念願で、一九七〇年代にニミコンのPDP11上にUNIXというOSを搭載したシステムがカリホルニア大学バークレー校を中心として発達した。
UNIXにパイプという機能があり、これは二台のコンピュータをラン・ケーブルで結びプログラムや、データを会話型で処理ができる。この方法なら離れた大学間、研究所間で処理内容が伝達でき、お互いの研究内容を即時に伝えられ、文殊の智恵が可能になった。光回線は伝送を容易にし、、地域を超え、世界中で情報の共有が可能になった。最初はファイル転送だったが、これがインターネットの始まりである。大学、研究所間からやがて海外の各機関、そして個人へとネットワークは拡張した。各端末とそれを結ぶ回線網というと、NTT等の統制局が全体を管理しているように思うが、実際そのような権限を持った機関はない。大学発自由な情報の秩序はICANNという非営利団体が世界中で通用する固有なアドレスの管理しているだけである。
もう一つ大きなうねりは核戦争時代に、もし旧来の統制局が攻撃されたら、国の神経が切断され国が麻痺する。これを防ぐため、APRANETの研究が進められた。この方式ではコンピュータ端末から発した受け手のアドレスを持った細切れにされた情報が勝手に接続可能な経路を探し、届け先のコンピュータにたどり着き、原文に編集される。もし、情報網の一部が破壊されたり、故障があっても迂回路が存在する限り、アドレスを持った情報は相手に届く。この二つの流れがあって現在のインターネットが成立している。
そして今や、世界の共用資産なので、フェイク・ニュースの拡散、誹謗中傷などの濫用防止に新規な秩序が講じられることを切望する。
ICANN: The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers APRANET: Advanced Research Projects and Agency Network