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エッセイ・コラム

キャンパスレポート① 「自信喪失の若者」

安藤 英千代

 都心近郊の某大学英米学科のキャリア講師を4年間担当しています。
 毎年 学生の質は向上しており、中でも今年の学生は 「真面目で柔軟、自分の将来の事を良く考えており、傾聴姿勢が身に付き、チーム仲間の事を良く考えて行動できる!」と講義の度に驚かされました。これは2~3年前とは全く異なる状況で、脱ゆとり世代となった昨年からの顕著な傾向です。
 この大学はネット情報の偏差値は35。 殆どの学生はそれほど難しくない希望大学入試に失敗して劣等感をもっています。開講時の態度は 「どうせ自分が入れる大学は大したことないから・・・自分はダメ人間だから・・・」 と斜に構え 中々心を開かないので、私は最初に次のようなことを話します。

  1. ①本大学の教育方針は 「人間力の強化」で本当に素晴らしい大学だ。 それを象徴するキャリア教育のクラス編成は、20~25名という少人数で、こういう大学は日本中どこにもない。皆さんの成長に本気で取組んでいる証拠だ。T大等の有名一流大学では200人以上の大教室で出欠は取らない。
  2. ②しかも社会を熟知した知識経験豊富な企業OB講師の元でこの授業に真面目に取り組めば、皆さんは社会に貢献できる実践力のある素晴らしい人材としての基礎ができる。
  3. ③神様が人間に与える幸せの総量は同じだ。 有名大学卒が必ずしも幸福となる訳ではない。そういう大学を出た政治家や公務員や社長たちでも、目を覆うような自己中心で反社会的な不祥事を起こしたりしている。大事なのは最高学府で学ばせてくれる両親に感謝し精一杯努力する事だ。
  4. ④責任ある大人として、欠席遅刻しない事。欠席遅刻する人間は実社会で信用されず相手にされない。チーム活動主体のこの授業では、遅刻欠席はチームの仲間に多大な迷惑をかける。やむを得ない場合は、必ずメンバーにLINEや携帯で事情を連絡する事。 (グループ編成時にアドレス交換するように指導しており、仲間意識醸成に寄与しています。)

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