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何でも読もう会

『阿弥陀堂だより』南木佳士

清水、大月

本の紹介

作者は1951年生まれの現役作家、医師。
佐久総合病院の勤務医だったが、神経性の病気を発症。その時の経験及び患者と接する医師のまなざしを基に生と死を静かにみつめた作品。(1995年発表)
2002年に公開の映画でも大きな評判を呼んだ。

読後感想・議論
<作品の舞台設定について>
  • 映画ロケ地は長野県飯山市の山間部。そこの出身であるOさんが地図、地形、当時市を挙げての歓迎ぶりなどを詳しく説明。
  • 架空の舞台だからこれでいい。しかし、作品を仔細に読むと長野よりも群馬を思わせる部分も。 例えば阿弥陀堂は長野には少ない、おうめ婆さんの方言もとか。
<作品全般について>
  • ほとんどが好意的、作品を支持した。
    一気に読めた、自分の歳と重ねて深く読めた、良い意味で死が身近になど。
  • 前回読んだ「羊と鋼の森」と同じく、善人ばかりというのが気になったとの意見も。
  • 主人公は誰か、で議論
    結局誰という特定個人ではないということに
<阿弥陀経と文学>の視点が面白い
  • 都会と大自然と阿弥陀様の取り合わせ
  • 人間は大自然に生かされているという発想の重要さ
  • 楢山節考との比較論 等

 最後に、阿弥陀堂だよりに載ったおうめ婆さんの言葉を全員で朗読。

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