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何でも読もう会

『海上の道』柳田国男

首藤

本の紹介
  • わが国民俗学の泰斗柳田国男晩年の作。
    海に囲まれた日本に、人々がどのようにやって来、移動していったかを民俗学の立場から推測を交えて論じたもの。
  • 歴史学者や考古学者による考察とは異なる視点がユニークである。
読後感想・議論
<最初に>
  • Oさんが詳細なレジュメを用意してくれた。それを手元におき、地図を見ながら議論。
  • 作品は昭和30年代時点のもの。研究の進展により、ここで述べられていることはその後否定されたり修正されたり。学術文書としては価値を減じている。
  • 対象とする年代も不明確
  • それにも関わらず、素晴らしい作品との意見が多かった。
    学術というより文芸として面白かった。
    作者の実見が藤村の「椰子の実」の詩に結びついた因縁
    文章から湧き出る大らかさ、夢、ロマン
    風:「あいの風」という、海上から湾に優しく吹く風の民俗学的考察と紹介
    タカラ貝:古代中国との交流の物語 徐福伝説
    等々、気分を豊かにさせる文章と好評だった。

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