サロン21 討論メモ 「インド仏教について」
平成28年05月17日
〔1〕.当月は、仏教について種々の角度から研究を続けられておられる斉藤征雄さんに、下記項目について豊富で綿密な資料に基づき詳細なご説明をいただきました。
日本人の思想の核となっている仏教の伝来からその後の展開、ブッダの悟りの核心などに関するご説明を伺い、改めて仏教とは何かを考える良い機会となりました。
記
インド仏教について
- 古代インド社会 ~仏教以前~
- 仏教の誕生 ~ブッダの悟りと説法~
- 仏教教団の発展と分裂
- 部派仏教
- 大乗仏教の成立
- 大乗仏教とは?
- 大乗仏教の展開
- インドにおける仏教の消滅
〔2〕.続いて斉藤さんと出席者との間で下記の項目などに関して質疑応答が行われました。
仏教と一神教の違い、風土の違い、異端に対する対応の違いについて、
ブッダは突如誕生したのではなく、多くの思想家の中から生まれたのであり、紀元前5世紀のインドの風土の中から誕生した。
本来のインド仏教、漢訳仏教、日本で育まれた仏教の違いについて、
例えば、禅や浄土宗はインド仏教とは大きく相違する。また、本来のインド仏教では霊魂は残らないと考えられている。
明治以降のインド学の成立に伴う近代仏教学、インド哲学の興隆とその影響について、
仏教の本質について、
世の中はすべて空であることを知ることが仏教。ただし、空は無とは相違し、空とは何かは言葉では表せられない、また、因縁生起あるいは縁起こそ悟りの核心。
仏教は生き残れるのか、
明治初めの廃仏毀釈、戦後の家制度の崩壊による檀家の減少などにより仏教を支えてきた基盤が揺れている。
以上