サロン21 討論メモ 「人間とAIが共創する時代」
平成28年11月15日
〔1〕.当月は、上田さんの御紹介で、東芝でコンピュータの開発一筋に取り組んでこられ、現在は(株)ブレイン工房の社長を務めておられる田辺吉久氏に、下記の項目に沿ってAIの発展の経過をお話いただいた。
更に、2045年と予測されている特異点では、人間とAIがどんな関係になっているのか、共創する時代となる可能性はあるのか、などに関してご説明願った。
記
人、この不可思議な存在
・人の定義
言葉を操る。文字(記号)を操る。思考する。遊ぶ。芸をなす。想像する。幻想する。仮想する。
推論する。理性を持つ。などなど古来、各人各様な定義がある。
・人になるために勉強し、学習するが、その方法は確定しない
真贋の見極めはパターン認識で為されることをだれも意識していない。学校で学ぶ知識ではない。ではどこから生じて来るのかだれにもわからない。
1.1 AI(Artificial Intelligence)の歩み:日殴米技術競争の歴史
脳はパターン、パターンは脳の遍く拡大を目指して
1.2 AIの進化を支える3つのエンジン
2.今の水準でAIを考える
2-1 AIって何だろう
見方、次元によって違うとすれば無限のAIがある
2-2 AIと人間社会を考える
3.次のAI(強AI)
4.次の次のAI(超AI)
2.続いて出席者14名による自由な討議に移り、下記のような意見が出された。
AIの歴史を振り返ると、日本で生まれたアイディアが米国で花開いていることが多い。
AIが小説や論文を書いたりしている。AIがノーベル賞を取ることも起こるのか。
チェス、碁、将棋の世界では、AIに人間が勝てなくなっている。
しかし、一番強いのは人間とAIが共創したソフトだ。
2045年の特異点を超えると、人間がAIをコントロールできなくなる可能性がある。
AIの能力が人間を超えるとなると、AIに人間の持つ価値観を植え付ける必要がある。
価値観を入れることは可能だが、どういう価値観を入れるかが問題だ。
AIは人間にとって、プラスか、マイナスか?
米政府では倫理委員会ができて、AIのあり様に付いて検討が始まっている。
日本では、そうした議論、研究は遅れている。
IPS細胞も実用に際しては癌化の防止が重要だが、AIも人間社会に害を及ぼさない様な制御が必要だ。
技術者が興味本位に開発を進めてしまう可能性もある。
現在のAI開発はニュートン力学の延長ではないか。アインシュタインの発想を取り込む必要があるのではないか。
AIがプラスに作用するためには、人間とAIが共創する必要がある。キーワードはコラボレーションだ。
以上