サロン21 討論メモ 「フィリピンビジネスについて」
平成29年4月18日
〔1〕当月は、浅井壮一郎さんに御自身のフィリピン駐在時代の体験などを纏められた著書「フィリピン華僑ビジネス不道徳口座」を基にプレゼンテーションをしていただきました。1990年代のフィリピンは、「フィリピンでできない悪いことはない」と云われていたそうで、賄賂、暗殺、為替操作などが平然と行われていたようです。浅井さんは現地の合弁事業の経営者としてそうした不正の数々に遭遇し、かつ闘われた経験を御披露いただきました。
また、大東亜戦争では日本人兵士50万人、フィリピン人100万人以上の犠牲者を出しましたが、フィリピンの対日感情などについてもご説明願いました。
〔2〕出席者11名より下記のような意見が出された。
- 戦時中、多くの犠牲者を出したにもかかわらず、戦後の復興に日本人が貢献したこともあって、対日感情は比較的良い。
- 東南アジア諸国の中で、最後まで日本に味方するのは、ベトナムとフィリピンだという説もある。
- 対米感情は複雑で、一時は米軍基地を撤廃したが、中国の進出を受けて、最近はまた米海軍を受け入れている。
- 固有の文字は持っていないので、古い時代のことはわからない。マゼランの後からの浅い歴史しかわからない。
- スペイン、アメリカの統治時代の影響で、スペイン系並びに華僑系の100家族ぐらいがビジネスを支配している。
- 80%はカソリック、イスラム教が10数%、仏教徒は少ない。
- フィリピンは経理などを中心にマネージャーの半数以上が女性で、女性の社会進出の目立つ国である。
- フィリピンの有力誌に多数のピストルの広告が載っていたのはびっくりした。今でもピストル売買は公認ではないか。
- ドゥテルテ大統領の強引な麻薬取り締まりには賛否両論があるが、あれぐらい厳しくやらないと取り締まりの実効が上がらない。
以上