作品の閲覧

サロン21

地球温暖化説の真偽

 地球温暖化説は、今や批判することが許されない聖域に君臨していると言ってよいほどの絶対的な存在です。果たしてこの説は疑いをはさむ余地がないほどの確かなものなのでしょうか。
 異説を参考にしつつ、その真偽のほどを考えてみます。

1.地球温暖化説とは、

地球は温暖化に向かっている、 その主原因は、人間活動によって増加しているCO2による温室効果である。
地球温暖化が進むとさまざまな不都合が生じる。
と要約出来そうだが、果たしてこの地球温暖化説並びにCO2脅威論は疑問の余地がないほどの科学的裏付けを伴うものなのだろうか。

①温暖化は本当か

a.世界の平均気温とは何か
過去100年で0.72度上昇したとされているが、気温はローカル性が大きく、場所によって高低が出る。
0.72度の上昇は脅威なのか。
IPCCの第5次報告では、今後百年の気温上昇は1.1-6.4度の幅。

  観測所の場所や高度による違いも大きい。 約1500か所の観測所の選択、管理は適切か。

b.都市化の影響が大きい。(エネルギー消費の集中、車の増加、高層ビル、樹木の減少)
東京は100年で3度上昇、世界は0.7度上昇。8割は都市化のせい。

気象庁:
日本の平均気温トレンド。100年で1.15度上昇。900の観測所、田舎といえども都市化の影響を受けている。

c.データには補正が加えられている。

②温暖化は悪いことなのか

a.自然は豊かになる。 地球の緑化が進んでいることは科学界の常識。NASAが2016年にCO2の増加により、地球の緑化が進んでいると発表。

b.作物の収穫増える。
江戸時代の三大凶作はいずれも寒冷期

c.健康に良い。

③温暖化の主原因は本当にCO2か

a.地球の気温に変化を与える要因は何か
太陽活動。11年、数十年、数百年の周期的な変動などが知られている。
海流の変動。10年(エルニーニョ、ラニーニョ)、数十年の変動などが知られている。
中世温暖期(900-1300は現在より平均1度高かった)、小氷期(1350-1850は現在より1度低かった)などの周期。
温室効果ガス濃度など地球環境の変化
宇宙線の影響、
地球内部の活動、

b.温室効果ガスの9割以上は水蒸気
水蒸気は雨や雪となって地上に落下し、海水、河川の水、地下水、氷となり、また、蒸発して水蒸気や雲に変化して循環する。その変化は気温に大きな影響を与える筈だが、実態は解明されていない。また、IPCCも水蒸気についてはほとんど触れない。
温室効果全体に占める水蒸気による効果の割合についても、97%から60%まで諸説あるようだ。

2.CO2とは何か

①大気中のCO2濃度は高くなっている。

(参考値:渡辺正教授の説)
大気中のCO2は三兆トン
光合成に使用されるCO2四千億トン
動植物の腐敗から排出されるCO2四千億トン
化石燃料から排出されるCO2三百三十億トン

大気中のCO2濃度
1750年 280ppm
2015年 400ppm

しかし、地球の歴史ではCO2濃度が現在の2-6倍の時代もあった。

②太陽と水とCO2により光合成が行われる。

光合成は動植物のエネルギーの源。
CO2は地球を緑と生命力に溢れた豊かな星にする。

大気中のCO2が100ppm上昇すると、作物の収量が1割増加するとの実験データがある。
逆に150ppmを下回ると光合成ができなくなる(動植物のエネルギー源がなくなる)可能性がある。

「低炭素社会」を目指すのは自殺行為ではないのか。

3.公害問題とIPCCの歴史

 戦後の目覚ましい経済発展の陰でさまざまな公害問題が発生。各国が対策に乗り出す。

1970年
米国 環境保護庁(EPA)発足
1971年
日本 環境庁 発足
1974年
独 環境省 発足。

1970年代に公害対策は大きく前進、環境は改善された。その後は環境関連組織の生き残りが主眼となった。酸性雨、ダイオキシンなど怪しい環境問題が作られた。

1979年
国連の世界気象機関(WMO)が第一回「気候変動会議」
1988年
NASA宇宙研究所ハンセン所長。「CO2が温暖化を起こすのは99%確実」と発言。
1988年
IPCC(気候変動に関する政府間パネル、Intergovernmental Panel on Climate Change)が発足。人為起源による気候変化、影響、適応及び緩和方策に関し、科学的、技術的、社会経済学的な見地から包括的な評価を行うことを目的とする。 CO2が悪者でなければ存在意義を失う組織。
1992年
FCCC(気候変動に関する国際連合枠組条約United Nations Framework Convention on Climate Change)採択される。
1997年
COP3にて京都議定書採択。COPとはFCCC 締結国による会議(Conference of the Parties)。
2005年
京都議定書発効。
2006年
アル・ゴアの映画「不都合な真実」が公開される。
2007年
アル・ゴアがノーベル平和賞を受賞。
2007年
IPCC第4次評価報告書
 ①世界の平均気温は過去百年で0.74度上昇した。
 ②20世紀後半の気温上昇は90%の確率で人為的CO2が起こした。
2009年
EPAがCO2を「規制すべき大気汚染物質」に認定。
2015年
COP21にてパリ協定が合意され、2016年に発効。
2017年
トランプ大統領がパリ協定からの脱退を表明。
4.IPCCとは何か

①IPCCは、研究機関ではなく、論文を審査・評価して4-5年ごとに報告書を提出。毎次、世界千数百の科学者の論文から、温暖化の現状を評価し、将来を予測する。

 報告書は3千ページに及び精読する人は殆どいない。要約を出すが、政治的色彩が強いとの批判がある。
 内容に疑義を感じたカナダのジャーナリスト(Donna Laframboirs)が精査してみると、執筆科学者の大半は実績のない専門外の人、或いはグリーンピースやWWF(世界自然保護基金)など環境問題の活動家が多数含まれている。
 また、内容も粗末で客観性に欠ける不適切なものが大半を占める。

②クライメートゲート事件
2009年11月 IPCC内の文書ファイルが流出。過去10数年の内部の連絡メールが露見。
データの操作、不都合な情報隠し、異説の排除などを伺わせる内容が多く、IPCCの客観性に疑義が持たれている。

5.壮大な税金の無駄使い

1997年から2014年まで、使われた温暖化対策費用は、日本20兆円、世界100兆円。
この莫大な温暖化対策の効果は検証されているのか。

6.マスコミの背徳

①エコで稼ぐ業界・企業に阿てCO2悪役説に対する反論・異説を報道しない。

②「不都合な真実」には35の嘘があると英国モンクトン卿が指摘。例えば、ツバルの水没(海水準の測定は難しい、130年で20cmの海水準上昇は脅威か?)。

その他、ハリケーン・台風・竜巻の激増、白クマの死滅、サンゴの白化など。

参考文献:
「地球温暖化神話」 渡辺正 東京大学教授
「日本の気候変動の実態と将来予測」西出則武 前気象庁長官

作品の一覧へ戻る

作品の閲覧