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サロン21

「米国大使館最新情報」

〔1〕
当月は、下山健夫さんに、マイケル・ヒルスベリ―の「中国100年マラソン」及び、ウィリアム・ペリー元国防長官の今年4月の東京講演を中心に、米国の対中、対北朝鮮政策の歴史と近年の変化を御説明いただきました。
今年に入ってトランプ政権の仕掛ける貿易戦争が注目を集めていますが、単に経済面に限らず、中国の国際ルール無視、覇権主義、人権問題などに対する厳しい見方が米国内で急速に広がっているようです。
〔2〕
出席者8名から以下のような意見が出されました。
  • 米中貿易戦争は単なる経済戦争ではなくて、全面的な冷戦の再来だ。
  • マイケル・ヒルスベリ―は、米国は中国の本質を見抜けず、中国を甘やかしてきたのは失敗だったというが、それは米国のいいわけではないか。
  • 中国に資本と技術を与え、経済を急拡大させて、その分け前にあずかって来たのが米国だ。
  • いや、米国はアジアを理解しておらず、中国に対する甘い認識と誤解があったのではないか。
  • 中国語は分かっても、中国文化は分からないのが米国人だ
  • 米国よりも日本人の方が中国に対し幻想を抱き、贖罪意識を持ち、騙され続けているのではないか。

  • 中国も貧困から脱すれば、民主主義が定着するという幻想を欧米は抱いていた。
  • 中国には歴史上、いまだかつ民主主義とは無縁の国で、豊かになっても民主主義は根付かない。
  • 中国の指導者は国益にも国民の幸福にも関心は薄く、関心は自身の栄達と金もうけだけではないのか。
  • 中国の指導者はいつでも海外に逃避できる準備をしているし、貯め込んでいる賄賂の額も半端ではない。

  • マレーシアのマハティールが中国との大型プロジェクトをキャンセルしたのは、世界の中国を見る目が変わったことを如実に物語っている。
  • 未だに、対中投資をしようとする日本企業があるのは不思議だ。経団連も短期的な利益を追うばかりでなく、世界の情勢を分析すべきだ。
  • 中国の給与は上がっており、賃金面の優位性は失われている。

  • 米国は中国人留学生の受け入れも規制を始めている。
  • 米国では、孔子学院は中国共産党の宣伝とスパイ活動の拠点と見なしてFBIが捜査を開始し、全面閉鎖の方向だ。
  • 日本では、早稲田を始めとする多数の大学と提携して、各地に孔子学院が開設されているが、全く規制されず、野放しのままだ。

  • 中国で稼いだ金を海外企業は中国外には持ち出せないが、中国内なら横流し、或いは融通ができるのではないか。

  • 中国では、ウィグル人を100万―300万人拘束し、拷問虐殺を続けている実態が明らかになりつつあり、米国議会、マスコミで取り上げられている。日本のマスコミは全く報じないが、無関心では済まされない問題だ。

  • 困った時の日本頼みで、中国は微笑外交を仕掛けてきている。日中首脳外交もいいが、安倍首相には毅然たる態度で臨んでほしい。

  • 韓国大統領の北朝鮮訪問は単なるパフォーマンスだと思うが、NHKはなぜ長々と放送するのか。

  • 先般の南シナ海における自衛隊の潜水艦訓練の意義は大きい。
  • 訓練の後に、ベトナムのカムラン湾に自衛隊の潜水艦が初めて寄港したのも意義深い。

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