「平成とはどんな時代だったのか」
- 〔1〕
- 1月は、森田晃司のまとめた資料に基づいて、平成の30年を振り返ってみました。
- 東西冷戦は終結し、共産主義が衰退、代ってグローバリズムが蔓延した。
- ネットが急速に普及し、情報革命が進んだ。
- 少子高齢化の傾向が世界各国で鮮明となった。
- 中国の経済拡大が続き、終には欧米による中国封じ込め政策が開始された。
- 日本では、バブルがはじけ、失われた20年とも30年とも言われる経済停滞が続いた。
- 米国では、トランプ大統領が登場しナショナリズムの復権を目指している。
など歴史的な事態が進行した時代だったことを確認しました。
- 〔2〕
- 引き続き、出席者7名から以下のような意見が出されました。
- 振り返れば、平成元年(1989年)は、歴史的出来事が相次いだ年だった。天安門事件、ベルリンの壁崩壊、日経平均株価は史上最高値をつけたが、バブルの崩壊が忍び寄っていた。
- 日本の経済が停滞したといわれるが、本当にデフレは悪いことなのか。インフレよりは生活が安定するのではないか。
- デフレでは過去が未来を支配する。例えば、借金の返済が年々重くなる、したがって投資が進まず、経済は停滞する。やがて生活水準を維持できなくなる。
- 経済には発展段階論、循環論があり、日本にとっての平成は悪いサイクルだった。
- 企業が設備投資、人への投資をしないのが悪い。
- 平成は戦争もなく、平和な良い時代だった。
- 日本はマイナス成長だが、国民の大多数は暮らしに困らず、これで良いのではないか。
- 私は現状是認派です。
- バブルがはじけた後の過度の金融引き締めと財政緊縮がその後の経済停滞を招いた。
- 三重野日銀総裁の時代には、公定歩合を挙げれば株が上がるという変な現象もあった。とはいえ、それぞれの時代に、日銀も企業もベストを尽くしてきたのではないか。
- 平成元年に会社を設立したが、銀行は中小企業には容易に金を貸してくれないことを痛感させられた。
- 日本の停滞は米国の意図だったのではないか。失われた20年は、1989年から始まった日米構造協議、年次改革要望書の時代とぴったり一致している。革命も暴動も起こさず、静かに、上手に米国は、当時最大の脅威だった日本の経済力を破壊したのではないか。
- 格差が拡大したと騒ぐが、これは資本主義の宿命である。
- 格差は小さい方が良い。宿命と諦めないで縮小する努力を社会はすべきだ。かつての日本はそうした工夫をしていた。
- 2・26も格差が要因だった。放置すれば社会不安につながる。
- 少子化は以前から分かっていた傾向だ。対策が遅すぎる。
- 少子化はいつまでも続くわけではない。若い人が子供を産みたくなる社会に戻すべきだ。
- 技術を不正に盗む中国封じこめは、短期では終わらず、長く続く。
- 盗みは中国の習性で治らない。
- 情報戦が言われている時代に、なぜ日本は5G基地局を国産で作らないのだろうか。
- 二院制は本当に必要なのか、三権分立は機能しているのか、国際情勢をうんぬんするよりも先ず改革すべき国内問題が沢山ある。
- かつてはよい仕事をしていた官僚の弛緩も酷い。
- 財務省は、予算と収税の両方を握っているので、いまだに権力絶大だ。
- 日本の平和主義は、相手国にとっては好都合。
- 中韓とも日本は攻撃しないと読み切っているから、レーダー照射や領域侵犯を繰り返している。
- ゴ―ンの逮捕は、巨額の報酬を得ている経営者には教訓になったのではないか。
- 教育が最も大事だ。教えるべき理想が社会にないし、競争もない環境になっている。もっと本を読ませるべきだ。
- 日本は独立国家として、世界の調整役、リーダーになることを目指すべきだ。
- 企業が経営方針を改めるべきだ。国内に積極投資をし、若者に投資をすべきだ。
- 日本の企業は、成長の見込めない国内ではなく、海外で投資をしている。賢い選択だ。
- 地方が壊れている。スーパーなどが進出して古い商店街を壊し、その後に撤退すると買い物難民が発生している。地方の立て直しが急務だ。
- 日本社会全体の意識改革が必要。グローバリズムに惑わされることなく、日本の良き伝統を、誇りと自信を持って取り戻すべきだ。